意味 |
従来から常識的には、トンネルとは、「2地点聞の交通と物資の輸送を目的として、その上部の地山を残して建設される地下の通路」で、断面の高さあるいは幅に比べて軸方向に細長い地下空洞をいい、広義には、立坑、斜坑または地下発電所などの人工空洞も含むとしていた。しかしながら、現在、専門家の間では、1970年のOECDトンネル会議での「トンネルとは、計画された位置に所定の断面寸法をもって設けられた地下の構造物で、その施工法は問わないが、仕上り断面積は2m'以上のものとする。」との定義が一般的に用いられている。そして、日本トンネル技術協会(JTA)では、地中管路については仕上り断面の直径が1m以上のものまでをトンネルとして扱うこととしており、また、鉱山関係の坑道等は含ませていない。トンネルは、その使用目的・工事箇所・掘削対象地山・施工法等により、いろいろな名称を付してよばれている。たとえば、前記のOECD(1970)では、世界各国の地下工事に関する需要調査を実施するにあたって、次のようにトンネルを分類した。(1)使用目的から ①交通運輸用(鉄道、道路、地下鉄、地下駐車場、運河等) ②用水(路)用(上水道、水力発電用、灌漑用等) ③公益事業用(下水道、ガス、電力線、通信線、共同溝等) ④その他(地下貯蔵施設、地下工場、地域冷暖房用、地下街、地下発電所等)(2)工事箇所から①山岳トンネル ②都市トンネル ③水底トンネル (3)掘削対象地山から ①岩石トンネル ②土砂トンネル(4)施工法から ①山岳トンネル ②シールドトンネル ③開削トンネル ④沈埋トンネル ⑤ その他(5)仕上り断面の大きさから①小断面(2〜10㎡) ②中断面(10〜30㎡) ③大断面(30〜100㎡) ④超大断面(100㎡以上)
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